特集 骨盤臓器脱(POP)のすべて-診断と治療の最前線-
治療各論 骨盤臓器脱の治療法 腟閉鎖術の有用性 鏡視下手術ならびにメッシュ時代における新たな位置づけ
岡嶋 祐子
1
1国立病院機構千葉医療センター 産婦人科
キーワード:
再発
,
術後合併症
,
腟
,
入院期間
,
尿失禁
,
腹腔鏡法
,
失血-外科
,
後向き研究
,
治療成績
,
骨盤内臓器脱
,
手術時間
,
子宮頸部切除術
Keyword:
Trachelectomy
,
Urinary Incontinence
,
Retrospective Studies
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Laparoscopy
,
Length of Stay
,
Postoperative Complications
,
Vagina
,
Recurrence
,
Operative Time
,
Pelvic Organ Prolapse
pp.1091-1099
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021321218
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当科で2012年より開始した完全腟閉鎖術症例は急速に増加した。2012~2020年までに腟閉鎖術を施行した99例について検討した。平均年齢は77.5歳であった。63症例で腟式子宮全摘術(VTH)を併施しており、平均手術時間は127分であった。出血量は100g以下が55.6%で同時期のVTH+腟壁形成+McCall変法による腟断端固定術58.0%と同等であった。術後7日目までに71.7%が退院し、合併症による入院延長はなかった。術後尿失禁に対し、2例でTOT手術を施行し、再発に対しても2例で修復手術を行った。現在POP手術全体の約1/3で腟閉鎖術が施行され、主要な選択肢の1つである。
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