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医療裁判の現場から(第30回) 経口避妊薬内服中で高血圧を有する患者が肺塞栓により死亡した事案において、処方した医師の過失が認められた事例
秦 奈峰子
1
1太田秀哉法律事務所
キーワード:
高血圧
,
肺塞栓症
,
経口避妊剤
,
注意義務
,
医薬品添付文書
,
医事紛争
,
薬物使用禁忌
Keyword:
Hypertension
,
Pulmonary Embolism
,
Contraceptives, Oral
,
Contraindications, Drug
pp.77-81
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022071439
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<本件のポイント>・医療裁判では診療当時の薬剤の添付文書や診療ガイドラインは医師の注意義務を判断する1つの基準になり得、その記載に従わないことには、合理的理由が必要とされること・頻度が低くとも重大な合併症を生じ得る薬剤の場合には特に、警告、禁忌、副作用について熟知したうえで投与すること・医薬品の副作用により健康被害が生じた場合に、患者または遺族に対し医療費や年金などの給付を行う公的な制度として医薬品副作用被害救済制度があること
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