診療
骨盤臓器脱の保存的治療について ペッサリー自己着脱のすすめ
糸井 瑞恵
1
,
岡嶋 祐子
1国保直営総合病院君津中央病院 産婦人科
キーワード:
ペッサリー
,
患者教育
,
紅斑
,
自己管理
,
出血
,
帯下
,
後向き研究
,
治療成績
,
骨盤内臓器脱
,
びらん
Keyword:
Erythema
,
Leukorrhea
,
Hemorrhage
,
Pessaries
,
Patient Education as Topic
,
Retrospective Studies
,
Self Care
,
Treatment Outcome
,
Pelvic Organ Prolapse
pp.859-863
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016341321
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骨盤臓器脱の保存的治療について検討した。受診時に保存的治療を行っていた骨盤臓器脱患者を対象とした。2012年の期間に保存的治療を行っていた患者は128例(54~90歳)で、ペッサリーを使用者は111例であった。89例に着脱指導を行い、88%が自己管理可能となった。2015年の期間に保存的治療を行っていた患者は125例(47~92歳)で、ペッサリーを使用者は98例であった。76例に着脱指導を行い、97%が自己管理可能となった。どちらの期間にも通院していた患者が40例おり、対象患者は計213例であった。213例中190例にペッサリーの使用経験があった。外来受診時のみペッサリーを抜去し腟内を観察するという使用方法をしていたことがあるのは105例おり、そのうち63例(60%)に帯下増量、発赤、びらん、肉芽形成、出血、癒着による抜去困難などの合併症を認めた。自己管理をしたことがある患者は137例おり、自己管理中はそのうちの29例に帯下増量、発赤、びらん、肉芽形成、出血などの合併症を認めた。
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