特集 着床を考える
アシスティッドハッチングによる着床改善
向田 哲規
1
,
後藤 優介
,
品川 詩織
1広島HARTクリニック
キーワード:
レーザー
,
着床
,
透明帯
,
着床障害
,
孵化
Keyword:
Zona Pellucida
,
Lasers
,
Embryo Implantation
pp.1311-1318
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021034598
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卵や胚は透明帯という殻に囲まれた構造があり、それが顆粒膜細胞除去、胚培養や胚の凍結融解などの生殖補助医療における様々なステップで硬化することが判明している。それを移植前に酸性タイロード溶液やマイクロピペット、特殊なメスまたはレーザーパルス照射などの方法で人工的に開口することにより、透明帯から胚盤胞が脱出するのを補助することで、着床率の改善が期待できる。特にガラス化保存胚の融解移植周期において融解直後の胚盤胞は胞胚腔の収縮により囲卵腔形成があるため、外細胞層に影響を及ぼすことなく容易にレーザーパルスを用いて大きく開口することが可能で、LAH法の臨床的効果が最も確認できる用い方の1つである。本稿では、そのアシスティッドハッチング(AH)による着床改善の実際と、臨床応用について考察する。
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