特集 分子標的薬を極める-基礎から臨床まで-
分子標的薬の基礎 血管内皮増殖因子
樋田 京子
1
,
間石 奈湖
1北海道大学 大学院歯学研究院口腔病態学講座血管生物分子病理学教室
キーワード:
血小板由来増殖因子
,
病的血管新生
,
血管内皮
,
腫瘍
,
Vascular Endothelial Growth Factors
,
内皮細胞
,
Angiopoietins
,
Vascular Endothelial Growth Factor A
,
分子標的治療
Keyword:
Neovascularization, Pathologic
,
Platelet-Derived Growth Factor
,
Endothelium, Vascular
,
Neoplasms
,
Molecular Targeted Therapy
,
Angiopoietins
,
Endothelial Cells
,
Vascular Endothelial Growth Factors
,
Vascular Endothelial Growth Factor A
pp.1145-1149
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021012309
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血管はがんの増大と転移に不可欠である。血管新生(angiogenesis)とは、既存の血管から出芽や嵌入などにより新たな血管網が形成され、リモデリングを経て成熟した血管構造が構築される現象で、がんの発生において不可欠である。この概念をはじめて報告したFolkman博士は血管新生阻害によるがん治療の可能性を提唱した。このことが現在の血管新生阻害療法のはじまりで、その後、多くの血管新生因子や血管新生阻害因子が同定された。本稿では血管新生を制御する因子について概説する。
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