特集 ポストコロナのための感染症レビュー ―動き出す社会に備えて
◉ポストコロナに備えるべき日常感染症―動向・対策・治療の基本まで
⑤結核・多剤耐性結核
露口 一成
1
1独立行政法人国立病院機構近畿中央呼吸器センター 臨床研究センター 感染症研究部長
キーワード:
結核
,
COVID-19
,
潜在性結核感染(LTBI)
,
直接監視下治療(DOT)
Keyword:
結核
,
COVID-19
,
潜在性結核感染(LTBI)
,
直接監視下治療(DOT)
pp.179-183
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000217
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結核とCOVID-19はいずれも呼吸器を主な罹患臓器とする感染症であるが,結核は空気感染,COVID-19は飛沫感染と接触感染がメインである。COVID-19のまん延により,受診の差し控えが生じ結核の発見率が低下している可能性,医療資源がCOVID-19に振り向けられ結核対策が切り下げられている可能性などがある。COVID-19が収束した後には,活動性結核の迅速な発見とDOTによる治療の確実な遂行,積極的な潜在性結核感染治療などを柱とする結核対策を着実に実行していくべきである。
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