特集 感染症の発熱とその治療―患者背景からの診断・治療のコツ
◉一般外来・通院患者における感染症の発熱と治療
④抗がん化学療法中患者
冲中 敬二
1
1国立がん研究センター東病院 総合内科 医長/国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科併任
キーワード:
免疫不全
,
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害剤
,
発熱性好中球減少症
Keyword:
免疫不全
,
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害剤
,
発熱性好中球減少症
pp.21-27
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000095
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Summary
感染症が疑われるがん患者を診察する場合には,背景にある免疫不全の評価をしっかりと行うことが重要である。その情報を参考に一般の感染症診療に準じ,病原体や感染臓器を詰めることが適切な診療に繋がる。新規薬剤治療時のように合併する免疫不全の詳細が不明な場合は,予想外のことが起こる可能性もあり,慎重な対応が必要となる。発熱性好中球減少を呈する際は原則入院加療が必要だが,条件がそろっている場合のみ外来加療継続を検討できる。その場合も最低4時間は外来での経過観察が必要とされる。
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