特集 いま知っておきたい! 内科最新トピックス
第5章 感染症
新規抗がん薬と感染症
冲中 敬二
1,2
1国立がん研究センター東病院総合内科
2国立がん研究センター中央病院造血幹細胞移植科
キーワード:
感染症
,
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
ワクチン
Keyword:
感染症
,
分子標的治療薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
ワクチン
pp.510-512
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_510
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Summary
・近年臨床現場には多くの新規抗がん薬が登場している.
・分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬は殺細胞性抗がん薬と比較すると感染症のリスクは少ないと考えられている.
・糖尿病や少量ステロイドなど小さな危険因子が積み重なると有意なリスクとなることがあり,個々の症例における丁寧なリスク評価が重要である.
・免疫チェックポイント阻害薬の効果を抗菌薬投与が減弱させる危険性も指摘されており,リスクの過大評価に伴う過剰な抗菌薬投与は控えるべきである.
・一部の薬剤はワクチンの効果にも影響を与えることが知られている.
© Nankodo Co., Ltd., 2020