特集 高齢者の呼吸器感染症治療―症例が示すマネジメントの最前線
◉肺炎
②黄色ブドウ球菌
濵田 洋平
1
,
青木 洋介
2,3
1佐賀大学医学部附属病院 感染制御部 副部長
2佐賀大学医学部附属病院 感染制御部 部長
3佐賀大学 医学部 国際医療学講座 臨床感染症学分野 教授
キーワード:
黄色ブドウ球菌
,
MSSA
,
MRSA
Keyword:
黄色ブドウ球菌
,
MSSA
,
MRSA
pp.229-234
発行日 2019年12月10日
Published Date 2019/12/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000073
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Summary
MRSAを含む黄色ブドウ球菌は肺炎の原因菌のひとつであるが,鼻咽頭の常在菌でもあることから “定着菌” として喀痰から分離され,治療を要しないことも多い。一方で,黄色ブドウ球菌はインフルエンザ後の二次性細菌性肺炎では原因菌になりやすいほか,空洞や膿瘍形成を伴う肺炎では鑑別として考慮する必要がある。MRSA肺炎の治療薬として,バンコマイシンのほかに,テイコプラニン,リネゾリドが第一選択薬として位置付けられており,その特徴を理解して使い分けることが重要である。
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