特集 —疾患別“イルネススクリプト”で学ぶ—「腹痛診療」を磨き上げる22症例
【症例集Ⅱ】若い女性×腹痛
❷卵巣出血
山里 一志
1
1練馬光が丘病院 総合救急診療科・総合診療部門
キーワード:
卵巣出血
,
若い女性
,
下腹部痛
,
急性腹症
Keyword:
卵巣出血
,
若い女性
,
下腹部痛
,
急性腹症
pp.540-541
発行日 2023年5月15日
Published Date 2023/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204270
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Case
患者:19歳、女性。生来健康。
主訴:下腹部痛
既往歴・併存症・薬剤歴・アレルギー歴:特記事項なし
現病歴:受診当日18時頃、夕食後に突然、下腹部に強い痛みを感じた。痛みは急激に増悪して脂汗が滲むほどであったが、安静にしているとやや軽減し、最大時の半分ほどの強さとなった。痛みに波はなく、右側で強く、部位の移動や悪心・嘔吐、心窩部痛、発熱、便性状の変化はなかった。腹筋に力を込めると痛みが増すため、当初は「腹筋がつったのか?」と思ったとのこと。痛みが持続するため、同日23時に救急外来を受診した。
身体所見:身長150.7 cm、体重57.3 kg。意識清明、体温36.3℃、血圧122/85 mmHg、脈拍数78回/分・整、呼吸数16回/分、SpO2 98%(室内気)。
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