Special feature 何が同じで,どこが違う? 現場向けESBL産生菌・CRE(CPE)対策
■Coping skill 現場別 ESBL産生菌・CRE(CPE)対策の実践―両耐性菌の共通点・相違点を踏まえて
❶一般外来
上灘 紳子
1
1鳥取大学医学部附属病院 感染制御部/看護部 看護師長 感染管理認定看護師
pp.203-207
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000055
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(Extended Spectrum β-Lactamase:ESBL)産生菌およびカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(Carbapenem-Resistant Enterobacteriaceae:CRE)は,ともに伝播経路は接触感染で,健常人も腸管内に長期に保菌しやすいという共通点があるが,感染症を起こしたときの治療の困難さや感染制御の難しさでは,CREは特に問題視されている。
米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)のガイドライン『医療環境における多剤耐性菌の管理2006』1,2)では,「外来環境では,多剤耐性菌の感染または保菌が判明している患者には標準予防策を適用し,湿性生体物質への接触には手袋とガウンを確実に用いること」を推奨している。
本稿では,鳥取大学医学部附属病院(当院)で実施している外来における抗菌薬耐性菌対策について,外来エリアでの伝播疑い事例を踏まえて述べる。
Copyright © 2019, Van Medical co., Ltd. All rights reserved.