医療関連感染症 起こさないためにどうするか? 起きてしまったらどうするか? 特定の微生物による医療関連感染症
MRSA感染症
曲渕 裕樹
1
1佐賀大学医学部附属病院 感染制御部
キーワード:
中心静脈カテーテル法
,
院内感染
,
抗細菌剤
,
手術創感染
,
肺炎-ブドウ球菌性
,
ブドウ球菌感染症
,
感染予防管理
,
医薬品適正使用
,
カテーテル感染
,
人工呼吸器関連肺炎
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
Keyword:
Catheterization, Central Venous
,
Anti-Bacterial Agents
,
Cross Infection
,
Pneumonia, Staphylococcal
,
Surgical Wound Infection
,
Staphylococcal Infections
,
Infection Control
,
Pneumonia, Ventilator-Associated
,
Catheter-Related Infections
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
pp.947-951
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014039709
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耐性菌による医療関連感染症において,MRSAはもっとも頻度の高い原因菌である.医療関連MRSA感染症は,入院の長期化,高い死亡率,医療費の増加につながる.感染部位としては,カテーテル関連血流感染症(CRBSI),手術部位感染症,院内肺炎などの頻度が高い.定着であることも多く,検出された場合には感染か定着かの判定が重要である.抗MRSA薬は,それぞれ使用可能な臓器と頻度の高い副作用を把握することが重要である.症例ごとに感染臓器への移行性,副作用への忍容性を加味して選択する.感染予防策としては手指衛生がもっとも重要であり,保菌の有無にかかわらず医療行為の前後には手指消毒を行う.
©Nankodo Co., Ltd., 2013