特集 感染対策のための院内整備ガイダンスPart2 環境整備編
場所別・施設別の環境整備の実際 日常清掃・備品配置・啓発活動 調剤室
田中 昌代
1
1NTT東日本関東病院 薬剤部
キーワード:
調剤
,
薬物包装
,
病院薬局業務
,
感染予防管理
,
チェックリスト
,
清掃
Keyword:
Drug Compounding
,
Drug Packaging
,
Pharmacy Service, Hospital
,
Infection Control
,
Checklist
pp.72-75
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2017161441
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はじめに
病院における環境整備は感染制御において必要かつ重要な事項である。特に体内に直接使用される薬の調剤は清潔な環境で行わなければならない。
CDC(Centers for Disease Control and Pre-vention)ガイドライン1)では注射薬の混合調製は薬剤部での無菌的混合を推奨している。日本病院薬剤師会は平成15年に『注射薬混合ガイドライン』2)を,日本薬剤師会は平成24年に『薬局における無菌製剤の調製について』3)をまとめている。また,調剤室は清浄度クラスⅣの一般清潔区域に分類されており4),この基準に適合した空調管理が行われている。注射薬の混合調製や調剤室における空調の管理についてはガイドラインや指針があるものの,調剤室における具体的な環境整備についてのガイドラインや基準はない。したがって,病院や診療所,保険薬局がそれぞれ独自の環境整備を行っている。病院の薬剤部は調剤室,薬品管理室,医薬品情報室,抗がん剤調製室,中心静脈栄養(TPN)調製室,製剤室,病棟薬剤室などに細分化されているが,本稿では,NTT東日本関東病院薬剤部の調剤室における環境整備の現状を紹介する。
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