【連載】能登半島の災害から学ぶべきこと(7)
災害関連死はなぜ上振れしたのか:社会基盤×行政基盤の二重脆弱性からの社会学的考察
立木 茂雄
1
1同志社大学社会学部 教授
pp.75-79
発行日 2025年11月20日
Published Date 2025/11/20
DOI https://doi.org/10.32181/jna.0000002405
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令和6年能登半島地震(以後、特別のことわりがないかぎり「能登半島地震」とします)の発災直後は、奥能登全域で電気も水道も通らず、保健や福祉の専門職などの支援も十分に届きませんでした。被災者は、衛生管理が不十分で過酷な環境に長期間耐えるか、発災1週間後から本格化した域外の1.5次や2次避難所への長距離移動と慣れない場所での広域避難生活を選ぶかという選択を迫られ、その結果、災害関連死が多発しました。

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