回復期リハビリテーション病院・チームでキャリアアップ 私たちの院内研修
3.栄養サポート
吉村 芳弘
1
,
嶋津 さゆり
1
,
米田 巧基
2
,
松本 彩加
1
,
井野 美穂子
3
1熊本リハビリテーション病院 サルコペニア・低栄養研究センター
2熊本リハビリテーション病院 栄養管理部
3熊本リハビリテーション病院 回復期リハビリテーション病棟
キーワード:
NST
,
栄養管理
,
OJT
,
回診
,
カンファレンス
Keyword:
NST
,
栄養管理
,
OJT
,
回診
,
カンファレンス
pp.962-967
発行日 2025年8月15日
Published Date 2025/8/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034090962
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栄養サポートの意義とNSTの役割
回復期リハビリテーションにおける栄養管理は,機能回復の促進, 合併症予防, 生活の質(QOL)向上に直結し,社会復帰を支援するうえで不可欠である.特に,低栄養やサルコペニアはリハビリテーション効果を大きく左右する要因であり,適切な栄養介入がリハビリテーション医療の質を高める.栄養不良のままリハビリテーションを進めると,筋力低下や疲労の蓄積,治癒遅延,再入院のリスクが高まるため,早期からの包括的な栄養管理が求められる.
熊本リハビリテーション病院(以下,当院)では,多職種連携のNST(栄養サポートチーム)を中心に,科学的根拠に基づいた栄養管理を実施し,栄養状態の評価・介入を行っている.NSTは医師,看護師,管理栄養士,薬剤師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,歯科医師,歯科衛生士等で構成され,それぞれの専門性を活かしながら,患者の病態やリハビリテーションの進捗に応じた栄養戦略を策定している.特に,リハビリテーション栄養の視点を取り入れ,活動量や筋肉量,嚥下機能,口腔状態を考慮した個別対応を行う点が特徴である.

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