リハビリテーション関連職の現状と展望
8.歯科医師・歯科衛生士
菊谷 武
1
,
水上 美樹
1
1日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック
キーワード:
摂食嚥下
,
舌接触補助床
,
口腔衛生管理
,
口腔機能管理
Keyword:
摂食嚥下
,
舌接触補助床
,
口腔衛生管理
,
口腔機能管理
pp.1457-1459
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033141457
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歯科医師の役割
歯科医師は,摂食嚥下機能の診断,評価,リハビリテーションの策定,指示,実施を担う.
歯科医療者の専門領域が"口(くち)"であるとすれば,口は食物を噛む,食べるために働くとこであり,当然のことながら,摂食嚥下リハビリテーションとのかかわりは強くなる.とはいうものの,従来歯科医療においては,咀嚼障害の原因の多くを歯の欠損や義歯の不適合ととらえていたことは否めず,さらに,咀嚼が摂食嚥下のステージにおける準備期としての視点も希薄であったように思える.一方で,1995年に発足した日本摂食嚥下リハビリテーション学会の創設において,歯科医師である金子芳洋先生,植田耕一郎先生が重要な役割を果たしたことが示すように,歯科医療においても高い関心がもたれていた.さらに,多くの歯科医師が摂食嚥下機能に関心をもち,その対応の一端を担うようになったきっかけは,2000年に施行,2005年に改正された介護保険制度の介護予防の項目に,"口腔機能向上サービス"が取り入れられたことである.
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