Japanese
English
増大特集 加齢とリハビリテーション
第3部 加齢によって生じた課題への対応
4.誤嚥性肺炎の予防
Prevention of aspiration pneumonia
植田 耕一郎
1
Koichiro Ueda
1
1日本大学歯学部摂食機能療法学講座
1Department of Dysphagia Rehabilitation, Nihon University School of Dentistry
キーワード:
口腔衛生管理
,
口腔ケア
,
嚥下性肺疾患
,
摂食機能
Keyword:
口腔衛生管理
,
口腔ケア
,
嚥下性肺疾患
,
摂食機能
pp.693-699
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202534
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はじめに
平均寿命の延伸とともに,がん,心疾患,脳卒中,そして肺炎による死因はいずれも増加傾向にある.なかでも肺炎は,高齢での死亡率が群を抜いている.加齢は生理的な範疇でもあるので,予防が可能な場合と不可能な場合とがある.
口腔ケアが,肺炎予防に効果のあることが疫学的に立証されて以来1),高齢者の口腔衛生管理の重要性が,医療のみならず福祉,保健の分野でも唱えられるようになった.
要介護高齢者の医療機関以外での死亡の1位は老衰である.その一方で,医療機関での死因の1位は肺炎である2).このことは,生活の場で肺炎を発症し,医療機関に搬送されることで,結果的に医療機関での肺炎の死因が高くなると考えられる.
生活の場で誤嚥性肺炎を発症する者の口腔内の特徴について,また医療機関での誤嚥性肺炎の重度化予防と改善法について,摂食嚥下リハビリテーションの視点から検討する.
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