焦点 老人ケアの教育とカリキュラム
解説
歯科医師・歯科衛生士の教育における老人ケア
寺岡 加代
1
1東京医科歯科大学歯学部(予防歯科)
pp.506-510
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681900222
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歯科医師への教育
歯科の分野で,研究や治療の対象として“高齢者”がクローズアップされはじめたのを印象づけた出来事ま,日本老年歯科学会の設立および歯学部に高齢者歯科学講座(診療科)が新設されたことであろう。両者ともにまだ日が浅く,研究会から学会へ移行したのが平成2年であり,講座(診療科)は昭和62年〜平成2年にかけて新設された。歯科大学および歯学部は全国で29校存在するが,講座をもつのは2校(東京医科歯科大学,東北大学),診療科は1校(日本歯科大学)のみである。しかも3講座(診療科)とも前身は義歯の製作を専門とする補綴学講座で,スタッフも大部分は同講座の出身者で占められている。
まずはじめに,東京医科歯科大学の専門課程教育要項(平成6年度)に掲げられている高齢者歯科学の定義・教育方針を引用する。
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