最新版!摂食嚥下機能評価-スクリーニングから臨床研究まで
6.臨床的重症度分類(Dysphagia Severity Scale;DSS)
加賀谷 斉
1,2
,
尾崎 健一
1,2
,
永坂 元臣
1,2
1国立長寿医療研究センターリハビリテーション科部
2国立長寿医療研究センター摂食嚥下・排泄センター
キーワード:
臨床的重症度分類
,
摂食嚥下障害
,
順序尺度
,
対応法
Keyword:
臨床的重症度分類
,
摂食嚥下障害
,
順序尺度
,
対応法
pp.1202-1205
発行日 2024年11月15日
Published Date 2024/11/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033121202
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背景と目的
臨床的重症度分類(Dysphagia Severity Scale;DSS)は1999年に才藤 1)により提唱された,摂食嚥下障害を1〜7点の7段階で評価する順序尺度である.1点が最重症であり,点数が高いほど摂食嚥下機能が良好であることを示す.DSSは臨床的に重症度判定を行うため,嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)を行わなくても判定可能であるが,それらの検査が行えれば判定の精度は向上する.DSSが決まれば,摂取可能な食形態,経管栄養の有無,摂食嚥下訓練の必要性等の一般的な対応方法も知ることができる(表) 2).患者の状態をチームで共用するときや,他医療機関と情報を共有するときにも便利である.また,臨床的に判定可能であることから,VFやVEを行う前にDSSが把握できれば検査が効率的に短時間で行い得る.
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