今月の主題 脳卒中
脳卒中急性期の診断・治療の新展開
急性期脳卒中の重症度診断と予後—Stroke scale
寺山 靖夫
1,2
1清水市立病院神経内科
2前慶應義塾大学医学部神経内科
pp.2248-2252
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903946
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ポイント
●Stroke scaleとは脳血管障害患者の経過観察や治療効果の判定のために,重症度や予後などを客観的に評価する方法で,その目的のために各評価項目について採点を行い,これを集計して総合的な評価を行うscoring systemをいう.
●Stroke scaleは大きくphysical deficit scale(またはstroke impairment scale)とfunctional scaleの2つに分けられる.
●Stroke scaleに具備されるべき必要条件にはreliability(信頼性),validity(妥当性),responsiveness(or sensitiveness,反応性または感受性)などがあるが,特に神経学的所見の定量化が問題となり,現時点ではこれらの条件を完全に満たしているscaleはない.
●理想的なscaleの開発は脳血管障害の診断および治療薬の薬効判定には重要で,特に治療の分野での大きな進歩を導きだす可能性がある.
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