リハニュース【REPORT】
Dysphagia Research Society (DRS)
加賀谷 斉
1
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
pp.318
発行日 2017年4月18日
Published Date 2017/4/18
- 販売していません
- 文献概要
第25回Dysphagia Research Society(DRS)Annual Meetingが2017年3月2日(木)〜4日(土)まで3日間,米国オレゴン州ポートランドで開催された.オレゴン州は西海岸にあり,北はシアトルがあるワシントン州,南はカリフォルニア州に接している.ポートランドはオレゴン州最大の都市で,人口は60万人弱である.3月上旬はコートは必要であるが,同程度の緯度である北海道と比較するとずいぶん暖かい.
DRSは日本摂食嚥下リハビリテーション学会と比較するとかなり小規模な学会である.現在の会員数は547名,今回の学会参加者は530名であった.たくさんの参加者を集めて行う学会ではなく,発表も1会場で通しで行う.会員外でも学会に参加したり発表も可能であり日本を含め米国外からの発表もそれなりにあるが,必ずしも国際学会という位置づけではないので,口演発表のときは早口の英語で質問されることもある.学会としてのレベルは高く,演題の採択率も今年は例年より少し上がったが,それでも80%程度である.摂食嚥下リハビリテーションは国によってずいぶん事情が異なり,米国では言語聴覚士を中心に行われていて医師の関与は少ない.本邦からは医師(リハビリテーション科医,耳鼻咽喉科医),歯科医,言語聴覚士の参加が多いが,今回はリハビリテーション科医の参加が例年よりも少なかった.摂食嚥下に関して有名な研究者も数多く参加するので,この分野に興味のある方はぜひ参加を考えてほしい学会である.
Copyright © 2017, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.