Japanese
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臨床研究
痙縮の視点からみた当院における子どもの運動の問題と発達障害
Moter problems and developmental disorder of children in our hospital from the point of view of spasticity
高橋 義仁
1
Yoshihito Takahashi
1
1旭川荘南愛媛病院
キーワード:
痙縮
,
脳性麻痺
,
GMFCS分類
,
発達障害
Keyword:
痙縮
,
脳性麻痺
,
GMFCS分類
,
発達障害
pp.1132-1136
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033111132
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目的◆乳児期の運動の遅れや,よく転ぶ等の訴えで来院した子どもの下肢の痙縮が,どのように子どもに関与するのかを知る目的で検討した.
対象と方法◆2016年からの6年間で,2歳頃までに歩行を獲得していた症例を対象に,痙縮の定義に基づき下肢筋の痙縮を調査した.痙縮部位は,下腿三頭筋とハムストリングに注目し,Tardieuの診察法を用いた.
結果◆痙縮は,236例に認められ,右59例,左133例,両側44例あり,主訴は,歩き方が気になる51例,よく転ぶ47例,運動発達の遅れ24例,股関節開排制限23例,下肢痛17例等である.また,注意欠如・多動性障害(ADHD),自閉症スペクトラム障害(ASD)および両方の障害をもつものを合わせて56例,協調性運動障害(DCD)等の発達障害が15例あった.
考察◆小児の運動障害を痙縮の視点でみると,痙縮の有無を知ることで,乳児期の運動の遅れや問題点をとらえることが可能であり,発達障害の見極めや,将来の成長による運動障害を軽減するためにも有用と思われる.
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