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内容のポイント Q&A
Q1 神経筋疾患の誤嚥性肺炎予防は?
神経筋疾患はその経過中に摂食嚥下障害を合併することが少なくなく,各疾患の病態を理解したうえで,定期的な摂食嚥下機能の評価とリハビリテーション,食の環境整備が,誤嚥性肺炎の予防や肺炎発症頻度の軽減に必要である.単発の誤嚥性肺炎からの回復後,食のQOLを考慮したリハビリテーションプランを構築すれば,良好な食環境を提供することが可能である.
Q2 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の誤嚥性肺炎予防は?
ALSの摂食嚥下障害は,ほとんど必発である.摂食嚥下ケアのポイントは,経時的変化の多様性(進行の速度・口腔期障害先行か咽頭期障害先行か)を見極め,残存機能を生かすリハビリテーションと食の環境整備を行い,呼吸不全の影響を軽減することである.
Q3 パーキンソン病(PD)の誤嚥性肺炎予防は?
PDの運動機能障害が軽症でも,不顕性誤嚥を発症することがある.誤嚥性肺炎発症前の食生活が摂食嚥下機能に適していたかを再評価し,食のケアを見直し,嚥下調整食や食環境を整えること,廃用を予防し,摂食嚥下機能とPDの病態特性に対応したリハビリテーションを行うことにより,摂食嚥下状態をよりよい状態にすることが可能である.
Q4 筋強直性ジストロフィーの誤嚥性肺炎予防は?
摂食嚥下障害の自覚に乏しく,突然の食物窒息やむせのない誤嚥が少なくなく,摂食嚥下機能にあった食事の提供と食環境・摂食動作の調整が重要である.病識が乏しく,口にほおばる等の摂食行動異常がみられることがあり,食物窒息予防のための環境整備について,見守り・声掛け等,家人やケアスタッフとの連携が重要である.ミオトニア現象軽減のための嚥下体操,嚥下関連筋のホットパックを食前に取り入れる.
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