連載 EBN実践につなげる! 栄養疫学研究最新トピックス⑪
日本人幼児の間食
-その特徴と1日全体の栄養素摂取量への影響
田島 諒子
1
Ryoko Tajima
1
1東京大学大学院 医学系研究科 栄養疫学・行動栄養学
キーワード:
子どもの間食
,
栄養素の不適切摂取
,
間食の質
,
遊離糖摂取の管理
Keyword:
子どもの間食
,
栄養素の不適切摂取
,
間食の質
,
遊離糖摂取の管理
pp.930-934
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147070930
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はじめに
皆さんは子どもの間食というと,1日全体の栄養素摂取量においてどのような位置付けであるとイメージされるだろうか.「子どもの間食にはどんな食品を食べさせるべきだろう」といったお悩みをおもちの方もいるかもしれない.
海外の研究では,間食はビタミンCや食物繊維など,積極的な摂取が推奨される栄養素を一定量供給するが1,2),その一方で添加糖や飽和脂肪酸(SFA)など,摂取を制限すべき栄養素の摂取にも寄与していると報告されている1–3).しかし,アジアにおける子どもの間食習慣に関する研究は中国で実施されたものに限られる.
そこで本稿では,日本の保育園児を対象とし,間食の特徴(間食で食べられる食品の種類等)や,間食からのエネルギー摂取量が1日全体の栄養素の摂取状況とどのように関連するかを調べた研究について紹介する4).

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