スポット
エコーで便秘を評価する
-排便サポートチームの挑戦
浦⽥ 克美
1
Katsumi Urata
1
1東葛クリニック病院 看護部
pp.910-912
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn146070910
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はじめに
便秘は,症状の程度に差はあれ,多くの⼈が経験したことがあるのではないだろうか.そして,便秘は⽣活の質(QOL)を低下させるだけでなく,認知症や慢性腎臓病の発⽣リスクをともなうことが知られている.慢性便秘者の全死亡率は⾮便秘者に⽐べて12%⾼く,さらに1種類および2種類以上の下剤を使⽤している患者では死亡率がより⾼いと報告されている1).
筆者が所属する東葛クリニック病院は⾎液維持透析を専⾨とし,本院と6つの関連透析施設がある.「透析患者のうち便秘患者は52%」という報告2)があるが,2018年に排便サポートチームを結成した際,当院病棟では下剤を内服している患者の割合が78.9%に達していた.
本稿では,超⾳波診断装置(以下,エコー)を活⽤した便秘評価をもとに展開してきた排便サポートチームの実践内容と成果,そして新たな挑戦について紹介する.

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