連載 これだけは知っておこう 臨床栄養学ビギナー道場⑤
栄養輸液も理解しないと適切な栄養管理はできない!
井上 善文
1
Yoshifumi Inoue
1
1千里金蘭大学栄養学部 栄養学科
pp.644-654
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn145050644
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輸液は,実は非常に奥深い領域なのですが,とりあえずこのくらいは知っておこう,と前回で解説してみました.輸液について,常識的な内容は理解していただけたのではないかと思います.
そこで,今回は栄養輸液について解説することにします.静脈栄養について,とすると,ちょっと幅広くなり過ぎますので,まずは,栄養輸液そのものについて,輸液の勉強の次の段階として伊東StNに説明することにします.
説明をはじめる前に,一言.「静脈栄養輸液」として説明しようと思ったのですが,輸液だから,静脈栄養輸液とする必要はありませんね.「栄養輸液」でいいのです.なぜこんなことを言うのかというと,「栄養剤」という用語があります.なんとなく,これで経腸栄養剤を示していると受け止められています.でも,「栄養」って,経口栄養,経腸栄養,静脈栄養の3つを意味しているのですから,「栄養剤」では不十分なのだと私は思っているのです.静脈栄養剤とも解釈できます.だから,本来は経腸栄養剤,静脈栄養剤とするべきなのではないでしょうか.単なる私のこだわりかもしれません.一般的に受け止められているとして,栄養剤とは経腸栄養剤のこと,でいいのかもしれませんけど…….
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