連載 これだけは知っておこう 臨床栄養学ビギナー道場⑭
管理栄養士にもTPNにおけるビタミンの知識は絶対に必要ですよ
井上 善文
1
Yoshifumi Inoue
1
1千里金蘭大学栄養学部 栄養学科
pp.68-78
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147010068
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これまでの説明で中心静脈栄養(TPN)輸液の基本はかなり理解できたはずです.基本組成のグルコース,アミノ酸については説明しました.復習すると,ポイントは
・グルコースとアミノ酸の配合量は,NPE/N比が150前後になるように決められている
・TPNキット製剤ではメイラード反応が起こらないようにグルコースとアミノ酸が隔壁で隔てられている
・グルコース濃度およびエネルギー密度が低いTPN輸液(1号輸液)で開始して,血糖値を見ながら2号輸液,3号輸液へと変更する
・TPNキット製剤は,輸液投与量によってそれぞれの成分(グルコース,電解質,アミノ酸,ビタミン,微量元素など)の投与量が変わる
などです.これを理解しておくことは非常に重要です.
4つ目の「投与量が変わる」成分として,今回は「ビタミン」について勉強することにしましょう.

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