スポット
リハビリテーション意欲を高める動機づけ要因
小宅 一彰
1
Kazuaki Oyake
1
1信州大学医学部 保健学科 理学療法学専攻
pp.170-172
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn144020170
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はじめに
リハビリテーション治療の効果を最大化するため,治療に対する患者の意欲向上はきわめて重要である1).しかし,患者の意欲を高める動機づけの方法は,学術的なエビデンスが十分でなく,個々の医療者の経験則に大きく依存している2).筆者らはこれまでの研究で,患者のリハビリテーション意欲を高める動機づけ方略に関する医療者の意見や考えを明らかにしてきたが3-5),医療者の意見が患者の意見と一致しているかは検討できていなかった.両者の考えの共通点と相違点を明らかにすることは,リハビリテーションにおける「患者中心の医療」を推進するうえで重要な知見となる.そこで,筆者らは,リハビリテーション治療に対する患者の動機づけに重要な要因について,患者と医療者の意見を比較する多施設アンケート調査を実施した6).本稿では,その結果の概要と今後の研究の展望について紹介する.
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