連載 教育心理学講座・3
学習の動機づけと指導法
北尾 倫彦
1
1大阪学芸大学
pp.59-62
発行日 1965年6月1日
Published Date 1965/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905469
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教室に居並ぶ生徒たちは機械のように受動的に動くものではなく,いろいろな欲求を持っている人間である。好き嫌いがあり,また意欲に満ちている生徒もあれば,意欲に欠けた生徒もある。このような生徒たちであるから,効果的な学習をさせるためには教師の指導法が重要な鍵をにぎることになる。
生徒たちの興味や関心をひとつの学習課題に集中させ,意欲を鼓舞して,自主的に学習するように指導することが学習指導における最も重要な問題である。この問題は学習の動機づけと呼ばれ,看護学校の教育の場においても,指導にあたる教師はつねに意を配らねばならないことがらである。ここでは,学習の動機づけの基本的なメカニズムについて説明してから,具体的な指導技術の問題にまで論を進める予定である。
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