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特集 アドレノメデュリン研究の最前線――基礎から創薬・臨床応用へ
眼科領域におけるアドレノメデュリンの役割
-――網膜血管の恒常性と病態制御
Adrenomedullin in the eye
――A key regulator of retinal vascular homeostasis and disease remodeling
柿原 伸次
1
Shinji KAKIHARA
1
1東京大学医学部眼科学教室
キーワード:
加齢黄斑変性(AMD)
,
糖尿病網膜症
,
虚血
,
線維化
,
炎症
Keyword:
加齢黄斑変性(AMD)
,
糖尿病網膜症
,
虚血
,
線維化
,
炎症
pp.208-213
発行日 2026年7月18日
Published Date 2026/7/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298030208
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アドレノメデュリン(AM),およびその受容体複合体であるカルシトニン受容体様受容体(CLR)/受容体活性調節タンパク質(RAMP)は,前眼部から後眼部に至る眼内各組織に広く発現し,眼循環および房水動態の恒常性維持に関与する血管作動性ペプチド-受容体系である.低酸素・虚血環境下では,AMは低酸素誘導因子(HIF)-1α依存的に誘導され,網膜神経細胞,網膜色素上皮(RPE)細胞,血管内皮細胞に作用して,血管新生の制御,血管透過性の抑制,ならびに炎症・酸化ストレス応答の調節を担うことが示されている.動物モデルを用いた一連の研究から,AM-RAMP2系は虚血性網膜疾患,新生血管型加齢黄斑変性(AMD),ぶどう膜炎において,病的反応を抑制しつつ生理的修復を支持する内在性防御機構として機能することが明らかとなった.さらに,CGRPやAM2といったカルシトニンファミリーペプチドは,RAMPの組み合わせにより異なる病態側面を修飾し,眼内血管病態に多層的な調節機構を付与している.AM-RAMP系は,抗血管内皮増殖因子(VEGF)治療とは異なる作用軸を有する新規治療標的として期待される.

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