Japanese
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連載 医療にいかす行動経済学・Vol.5
医療と行動経済学を行き来する人材の育成
Developing professionals who bridge medicine and behavioral economics
佐々木 周作
1
Shusaku SASAKI
1
1大阪大学感染症総合教育研究拠点科学情報・公共政策部門/行動公共政策チーム/行動経済学ユニット所属
キーワード:
医療行動経済学
,
ナッジ
,
危機対応
,
人材育成
Keyword:
医療行動経済学
,
ナッジ
,
危機対応
,
人材育成
pp.803-808
発行日 2026年2月21日
Published Date 2026/2/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296080803
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SUMMARY
本稿は,医療と行動経済学の交差点における研究と政策実務のつながりを整理して,平時と有事それぞれで求められる研究のあり方と人材育成の方向性を考察するものである.新型コロナ・パンデミックでは,理論的に精密な研究を重ねる平時の姿勢と,限られた時間のなかで政策判断を支える有事の姿勢がともに問われた.本稿では,ワクチン接種の促進を目指した国内外の研究を例に,ナッジを活用した介入の効果と限界を検証し,有事のオンライン実験と平時のフィールド実験を組み合わせる「二層構造的アプローチ」を提案する.さらに,研究成果を社会でいかすための制度や仕組みを整え,行政と大学,そして医療現場をつなぐ人材を育てることの重要性を指摘する.医療と行動経済学が協働し,現場に根ざした知見を生み出す循環が,次なる危機への備えとなる.

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