Japanese
English
連載 医療システムの質・効率・公正――医療経済学の新たな展開・Vol.13
ナッジのその先へ
-――金銭的報酬との組み合わせ,モバイルヘルス,習慣形成
Beyond nudges:combination with financial incentives, mHealth, and habit formation
佐々木 周作
1
,
黒川 博文
2
,
石原 卓典
3
Shusaku SASAKI
1
,
Hirofumi KUROKAWA
2
,
Takunori ISHIHARA
3
1大阪大学感染症総合教育研究拠点
2関西学院大学経済学部
3京都先端科学大学経済経営学部
キーワード:
行動経済学
,
ナッジ
,
行動変容
,
身体的活動
,
健康
Keyword:
行動経済学
,
ナッジ
,
行動変容
,
身体的活動
,
健康
pp.223-227
発行日 2023年10月21日
Published Date 2023/10/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28703223
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Summary
人間の意思決定の特性を踏まえ自発的な行動変容を後押しする “ナッジ” の実務活用が,国内外で活発化している.しかし同時に,ナッジの効果は短期的であり,異質的であることが指摘されている.ナッジの有効性に疑義を呈し,安易な実務活用に警鐘を鳴らす研究もある.そのような背景を受けて,本稿は3つの観点から医療健康分野の最新研究を整理する.第1に,ナッジと金銭的報酬の組み合わせで,行動変容効果は強化されるのか.第2に,ナッジと金銭的報酬にモバイルヘルスをさらに組み合わせることにどのような可能性があるか.第3に,どのようなナッジまたは金銭的報酬が運動習慣の形成に寄与するのか,である.
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