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第1土曜特集 急性腹症の診療の質を上げる秘策
急性腹症診療ガイドライン2025
-――診療の質向上と未来への展望
Improving quality of acute abdomen management
――The Acute Abdomen Clinical Practice Guidelines 2025 and its future perspectives
三原 弘
1,2
Hiroshi MIHARA
1,2
1札幌医科大学医療人育成センター教育開発研究部門
2同医学部総合診療医学講座
キーワード:
急性腹症
,
診療ガイドライン
,
ポイント・オブ・ケア超音波(POCUS)
,
教育コンテンツ
,
地域連携
Keyword:
急性腹症
,
診療ガイドライン
,
ポイント・オブ・ケア超音波(POCUS)
,
教育コンテンツ
,
地域連携
pp.574-580
発行日 2026年2月7日
Published Date 2026/2/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296060574
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2025年に改訂第2版が刊行された「急性腹症診療ガイドライン」は,2015年の初版が世界初の急性腹症全般を対象とした診療ガイドラインとして注目されて以来,医療現場において重要な役割を果たしてきた.初版の5学会に加え,日本病院総合診療医学会,日本超音波医学会,日本超音波検査学会の3学会が新たに参画し,合計8学会による学際的な協力体制が強化された点が特筆される.最新のエビデンスの反映に加え,臨床現場での超音波検査(POCUS)の精度や訓練の根拠が拡充された.特に,全改訂ポイントを網羅したシナリオ動画と確認チェックリストといった教育コンテンツを新設し,視覚的・体験的な学習機会を提供することで,医学生,若手医師を中心に,そして多職種を含んだ主要な使い手へのメッセージを明確化した.診療ガイドライン作成者にとっては,Zoomでの自動議事録作成,Googleドライブ,初版の検索式を再利用した形でのシステマティックレビュー(SR)の内製化など,ICT(情報通信技術)ツールの活用により,ガイドライン作成プロセスの効率化と質の向上が図られ,そして,それらの一部を一般公開している点も重要である.本ガイドラインは,急性腹症診療の質の向上に加え,教育手法の改善と,診療ガイドライン作成手法の共有を通じた次世代の医療人育成にも貢献することを目指している.

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