Japanese
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第5土曜特集 革新する腎臓病学――臨床と研究の最前線
診断と評価
腎障害をいかにみつけるか
-――各種バイオマーカー
How to detect kidney injury
――Various biomarkers
吉本 憲史
1
,
林 香
1
Norifumi YOSHIMOTO
1
,
Kaori HAYASHI
1
1慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科
キーワード:
腎機能
,
糸球体障害
,
尿細管障害
,
早期発見
,
新規バイオマーカー
Keyword:
腎機能
,
糸球体障害
,
尿細管障害
,
早期発見
,
新規バイオマーカー
pp.424-429
発行日 2026年1月31日
Published Date 2026/1/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296050424
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腎機能障害が生体に与える影響は大きく,早期発見および早期介入の重要性が広く認識されるようになってきた.しかし,現在使用されている急性腎障害(AKI)の診断基準は,血清クレアチニン(sCr)濃度の変化や尿量というGFR(糸球体濾過量)・腎機能評価が軸となっており,腎障害・腎ストレスの早期診断を行うには限界がある.そのため,腎障害そのものを反映するバイオマーカーもあわせて評価することが望まれる.現在,わが国では尿中L-FABP(L型脂肪酸結合蛋白)や尿中NGAL(好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン)が保険収載されており,腎障害の早期発見に有用である.他にも有望なバイオマーカー候補が多く研究されているが,単独で腎臓の状況をすべて評価できるマーカーは存在せず,それぞれの特徴やピットフォールも存在するため,複数を組み合わせることが重要と考えられる.今後,さらに腎障害バイオマーカーの研究が発展し知見が蓄積されることで,各種腎障害の治療法開発や予後改善が進むと期待される.

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