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第5土曜特集 革新する腎臓病学――臨床と研究の最前線
病因と病態解明の最前線
微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)と巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の理解の革新
New insights into minimal change nephrotic syndrome and focal segmental glomerulosclerosis
三浦 健一郎
1
,
白井 陽子
1
,
服部 元史
1,2
Kenichiro MIURA
1
,
Yoko SHIRAI
1
,
Motoshi HATTORI
1,2
1東京女子医科大学腎臓小児科
2ときわ会常磐病院
キーワード:
抗nephrin抗体
,
circulating factor
,
ELISA
,
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)
,
移植後FSGS再発
Keyword:
抗nephrin抗体
,
circulating factor
,
ELISA
,
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)
,
移植後FSGS再発
pp.380-384
発行日 2026年1月31日
Published Date 2026/1/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296050380
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2022年に,微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)および巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の原因の一部が抗nephrin抗体であることが提唱され,動物実験でも抗nephrin抗体がポドサイト障害を起こすことが示された.筆者らが移植後FSGS再発例を対象とした多施設共同研究を行った結果,移植後FSGS再発の全例で抗nephrin抗体が陽性であり,nephrinのチロシンリン酸化とポドサイト内の局在変化を示した.これらのことから,抗nephrin抗体がMCNSとFSGSに共通したcirculating factorのひとつであることが示され,ネフローゼ症候群の病因論におけるパラダイムシフトが生じた.一方,抗nephrin抗体の測定系の標準化,抗nephrin抗体の産生機序と蛋白尿発症に至る機序の解明,移植後FSGS再発に対する予防・治療戦略の確立などの課題があり,さらなる研究の発展が望まれる.

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