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特集 肺炎診療マネジメント――ガイドライン改訂のポイントと今後の課題
「成人肺炎診療ガイドライン2024」における誤嚥性肺炎の位置づけと課題
The role and challenges of aspiration pneumonia in the JRS guideline for the management of pneumonia in adults 2024
小宮 幸作
1
Kosaku KOMIYA
1
1大分大学医学部呼吸器・感染症内科学講座
キーワード:
誤嚥性肺炎
,
嚥下機能傷害
,
老衰
Keyword:
誤嚥性肺炎
,
嚥下機能傷害
,
老衰
pp.204-208
発行日 2025年10月18日
Published Date 2025/10/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu295030204
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日本呼吸器学会「成人肺炎診療ガイドライン2024」では,「肺炎の基本的特徴」の章において患者背景のアセスメントに関してより詳細な記述が追記され,“誤嚥性肺炎” については新たに章立てされた.患者背景のアセスメントでは,“反復する誤嚥性肺炎” または “疾患末期や老衰” と判断される場合,肺炎のカテゴリー分類に基づく診療方針ではなく,個人の意思やQOLを考慮した医療・ケアの原則に基づいた診療を検討するとしている.また患者の意思決定能力が失われた際にも,医療・ケア従事者が患者の代弁者として十分な情報提供をしたうえで意思決定を支援し,患者・家族を含めた医療・ケアチーム全体の合意を共有した多職種協働の医療およびケア(advance care planning)の実践を強く推奨した.一方,「誤嚥性肺炎」の章では誤嚥性肺炎の臨床的特徴,疫学,診断,治療を記述しているものの,その定義を詳細に明確化する困難さについても記載されている.

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