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第1土曜特集 大変革期のリハビリテーション治療と拡大する守備範囲
疾患別リハビリテーション治療の進化
脳卒中リハビリテーション治療最前線
Recent advances in stroke rehabilitation
角田 亘
1
Wataru KAKUDA
1
1国際医療福祉大学医学部リハビリテーション医学教室
キーワード:
脳卒中
,
リハビリテーション治療
,
急性期リハビリテーション治療
,
生活期リハビリテーション治療
,
脳卒中治療ガイドライン
Keyword:
脳卒中
,
リハビリテーション治療
,
急性期リハビリテーション治療
,
生活期リハビリテーション治療
,
脳卒中治療ガイドライン
pp.36-41
発行日 2025年7月5日
Published Date 2025/7/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu294010036
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わが国における脳卒中リハビリテーション治療は,近年において着々と発展してきている.2023年に,わが国初となる「脳卒中急性期リハビリテーション診療の指針」が発表されたが,そこでは積極的な離床,急性期における訓練量の増加,休日訓練の導入,入院後早期の摂食嚥下スクリーニングの施行などが推奨されている.脳卒中治療ガイドラインは定期的に改訂が繰り返されているが,最新版の『脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕』では,“亜急性期以後のリハビリテーション診療” として革新的なリハビリテーション治療であるロボットリハビリテーション治療,非侵襲的脳刺激,VRを応用した訓練などが推奨されている.最近に発表されたナラティブレビューの結果に鑑みると,脳卒中の生活期であっても適切な訓練を積極的に行うことで,患者によってはさらなる機能回復が得られるものと考えられる.日本脳卒中学会の取り組みとして実現した脳卒中相談窓口の全国的な配置は,生活期にある脳卒中患者のQOLレベルを高め,脳卒中患者における “幸福長寿” の達成を促すものと期待される.

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