Japanese
English
特集 ひきこもりの病態理解とその対応
不登校・ひきこもりと神経発達症の子ども
School non-attendance and social withdrawal as secondary disorders in children with neurodevelopmental disorders
渡部 京太
1
Kyota WATANABE
1
1群馬病院児童精神科
キーワード:
不登校・ひきこもり
,
思春期危機
,
自閉スペクトラム症(ASD)
,
注意欠如・多動症(ADHD)
,
メンタライジング
Keyword:
不登校・ひきこもり
,
思春期危機
,
自閉スペクトラム症(ASD)
,
注意欠如・多動症(ADHD)
,
メンタライジング
pp.142-145
発行日 2025年4月12日
Published Date 2025/4/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293020142
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本稿では,神経発達症の子どもの思春期危機と二次障害として生じてくるひきこもり・不登校の過程について述べた.神経発達症児では,“神経心理学的特性” にその特徴が最も現れ,パーソナリティ形成に大きな影響を及ぼすことになる.仲間関係が複雑化していく小学校高学年・中学生の時期は,神経発達症児にとってはその後の生き方を決める重大な分岐点となる.神経発達症の診療医師の役割としては,エビデンスが認められている評価法や治療プログラムを自分自身で習得したり,スタッフが習得したりするような機会をつくり,評価法や治療プログラムを広げていくことが求められている.神経発達症の診断がついた早期の段階でエビデンスを認める支援プログラムを提供することが,二次障害としてのひきこもり・不登校の予防につながる可能性について触れた.

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