Japanese
English
特集 ひきこもりの理解と支援
不登校とひきこもりの関連
The Relationship between School Refusal and Hikikomori
小野 善郎
1
Yoshiro Ono
1
1和歌山県精神保健福祉センター
1Wakayama Prefecture Mental Health and Welfare Center, Wakayama, Japan
キーワード:
不登校
,
school refusal
,
ひきこもり
,
Hikikomori
,
思春期
,
adolescence
,
社会化
,
socialization
,
移行
,
transition
Keyword:
不登校
,
school refusal
,
ひきこもり
,
Hikikomori
,
思春期
,
adolescence
,
社会化
,
socialization
,
移行
,
transition
pp.1457-1463
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206774
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抄録 不登校とひきこもりには社会性の問題としての共通性があり,互いに密接な関連のある隣接概念であるが,いずれも時代や社会の変化の中で常に変動しており,それを踏まえて慎重に理解する必要がある。ひきこもりはもともと不登校の長期化・遷延化から派生したことから,不登校との連続性が注目されたが,現在では中学校不登校の増加にもかかわらず高校への進学者の増加と登校状況の改善がみられており,不登校からひきこもりへの直接的な移行は減少している。その一方で,学校教育を終了後にひきこもりとして問題が顕在化する例が増えている。学校への登校や就労は,発達段階に応じた標準的な社会参加であり,そこからの逸脱にはメンタルヘルスの問題が潜んでいる可能性はあるが,その本質はトランジションのリスクであり,思春期から成人期にかけての発達課題への支援が重要である。
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