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第1土曜特集 健康危機への備えと対応――パンデミックと能登半島地震を踏まえた社会とシステムのあり方
基礎医学の視点から
劇症化する細菌感染症
Invasive bacterial infection
中川 一路
1
Ichiro NAKAGAWA
1
1京都大学大学院医学研究科微生物感染症学分野
キーワード:
劇症型レンサ球菌感染症(STSS)
,
A群レンサ球菌
,
遺伝子変異
Keyword:
劇症型レンサ球菌感染症(STSS)
,
A群レンサ球菌
,
遺伝子変異
pp.41-45
発行日 2025年4月5日
Published Date 2025/4/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293010041
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近年,細菌感染症のなかでも症状が重篤で,致死率が非常に高い劇症型レンサ球菌感染症(STSS)が増加している.STSSは症状が現れてから重篤になるまでが24時間と,非常に短時間で進行し,敗血性ショック,軟部組織壊死などによって死に至る.咽頭炎・扁桃炎の原因となるA群レンサ球菌がその主な原因となっているが,なぜそのような違いがあるのかについては,いまだ明らかとなっていない.本稿では,STSSの現状について,何がどこまでわかっているのかを概説する.

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