Japanese
English
第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
治療
うつ病治療における電気痙攣療法(ECT):歴史・作用機序・有効性と安全性
Electroconvulsive therapy(ECT) for depression:History, mechanism, efficacy, and safety
青木 宣篤
1
,
清水 敏幸
1
,
児島 侑紀
1,2
,
嶽北 佳輝
1
Nobuatsu AOKI
1
,
Toshiyuki SHIMIZU
1
,
Yuki KOJIMA
1,2
,
Yoshiteru TAKEKITA
1
1関西医科大学精神神経科学講座
2関西記念病院精神科
キーワード:
大うつ病(MDD)
,
治療抵抗性うつ病(TRD)
,
脳刺激療法
,
電気痙攣療法(ECT)
,
継続ECT(C-ECT)
,
維持ECT(M-ECT)
,
機能的コネクティビティ
Keyword:
大うつ病(MDD)
,
治療抵抗性うつ病(TRD)
,
脳刺激療法
,
電気痙攣療法(ECT)
,
継続ECT(C-ECT)
,
維持ECT(M-ECT)
,
機能的コネクティビティ
pp.1163-1173
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131163
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うつ病は世界中で最も一般的な精神疾患のひとつであり,WHOによれば全世界で3億人以上が影響を受けている1).うつ病は,労働生産性の低下,社会的関係の破綻,自殺リスクの増加といった多くの負の影響をもたらし,個人だけでなく社会全体に重大な負担を与える.なかでも,抗うつ薬や心理療法が効果を示さない治療抵抗性うつ病(TRD)は,特に重要な治療課題である.こういったTRDに対し,電気痙攣療法(ECT)は古くから確立された重要な治療法である.ECTは1938年にイタリアで産声を上げるが,その治療反応率は非侵襲性脳刺激療法を対象としたネットワークメタアナリシスにおいて最も高い有効性を誇っており2),重症度や緊急性が高いケースに対して,急峻な改善をもたらす治療である.本稿ではECTの歴史,メカニズム,有効性と安全性に焦点を当てることによって,この治療の現在地について概観する.

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