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第5土曜特集 脳科学研究が推進する うつ病の病態・診断・治療の発展
診断
DNAメチル化に着目したうつ病の治療反応バイオマーカー研究
Research on biomarkers for treatment response in depression focusing on DNA methylation
吉田 朋広
1
,
沼田 周助
1
Tomohiro YOSHIDA
1
,
Shusuke NUMATA
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部精神医学分野
キーワード:
うつ病
,
バイオマーカー
,
治療反応
,
DNAメチル化
Keyword:
うつ病
,
バイオマーカー
,
治療反応
,
DNAメチル化
pp.1114-1119
発行日 2025年3月29日
Published Date 2025/3/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292131114
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うつ病患者における抗うつ薬の治療反応には多様性があるが,うつ病患者に対して最初にどの抗うつ薬を投与するかについての十分なエビデンスはない.うつ病における抗うつ薬の治療反応バイオマーカーを検討する分子生物学的研究は数多く報告されているが,これまでに臨床応用されているものはない.本稿では,近年注目されているエピジェネティック修飾のひとつであるDNAメチル化に着目した,うつ病における抗うつ薬の治療反応予測マーカーの臨床検体を用いた研究を中心に紹介する.うつ病におけるDNAメチル化マーカー研究は,特定の候補遺伝子からゲノムワイドに関連を調べる方向にシフトしてきており,今後の研究成果が待たれる.

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