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第1土曜特集 乳癌のすべて2024
最新の治療
乳腺ロボット支援手術
-――世界の現状とわが国での保険収載に向けての取り組み
Robot-assisted breast surgery
――Current status in the world and efforts toward insurance coverage in Japan
島津 研三
1
Kenzo SHIMAZU
1
1大阪大学医学部附属病院 乳腺・内分泌外科
キーワード:
乳腺外科
,
乳輪温存乳房切除術(NSM)
,
ロボット支援手術
,
保険収載
Keyword:
乳腺外科
,
乳輪温存乳房切除術(NSM)
,
ロボット支援手術
,
保険収載
pp.399-402
発行日 2024年8月3日
Published Date 2024/8/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290050399
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20世紀後半から続く外科領域における低侵襲化の波は内視鏡下手術にとどまらず,ロボット支援手術の時代が到来した.わが国では2012年にda Vinci®が泌尿器科領域に導入され,引き続いて他の領域に急速に広がった.乳腺領域では,イタリアで2015年にNSM(乳輪温存乳房切除術)のロボット支援手術がはじめて報告され,海外では徐々に普及しはじめている.わが国でもロボット支援手術を早期に普及させる必要があり,日本乳癌学会として取り組みを開始した.ロボット支援手術の有用性は,拡大された3Dハイビジョン画像からの手ブレがない関節のある滑らかな手術操作が可能で,内視鏡下では困難であった細かい操作が容易にできることにあるが,乳腺領域におけるその最大のメリットは3cm程度の皮膚切開で手術が施行可能という圧倒的な整容性にある.
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