増刊号 学会発表・論文執筆はもう怖くない! 臨床検査技師のための研究入門
1章 研究をはじめよう!
臨床検査技師が研究を行うメリット—臨床検査医の視点から
矢冨 裕
1
1東京大学大学院医学系研究科臨床病態検査医学
キーワード:
臨床検査医学
,
横断的学問
,
臨床検査
,
生理活性脂質
,
保険収載
Keyword:
臨床検査医学
,
横断的学問
,
臨床検査
,
生理活性脂質
,
保険収載
pp.856-858
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208092
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はじめに
私は,現在,大学病院の検査部門に勤務しており,多くの臨床検査技師とともに働いています.特定機能病院における高度な医療を臨床検査の面から支えるべく,各診療科から依頼される検査を,質高く,できるだけ迅速に結果返却できるように務めています.大学病院における臨床検査技師にとって,研究は本務ではありません.しかし,日々,多くの症例の検査を実施するなかで,解決すべき問題点が多々発生します.それを解決するためにも,研究マインドをもつことは極めて大切であり,さらには,自己研鑽という形になりますが,実際に基礎・臨床研究を行うメリットがあることを実感しています.
この貴重な誌面をいただき,私自身,また,私たちの検査部で行われている研究の一例を紹介し,それを踏まえ,大学病院検査部門内というかなり限定された条件下ではありますが,臨床検査技師が研究を行うメリットに関して,私見を述べさせていただきます.
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