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Journal of Clinical and Experimental Medicine Volume 292, Issue 4 （January 2025）

医学のあゆみ 292巻4号（2025年1月発行）

Japanese English

特集生物学的相分離と計測技術

microRNAによる遺伝子発現抑制と相分離 microRNA-mediated gene silencing and phase separation 李沛涵 ^1,2 , 泊幸秀 ^1,2 , 小林穂高 ^1,3,4 Peihan LI ^1,2 , Yukihide TOMARI ^1,2 , Hotaka KOBAYASHI ^1,3,4 ¹東京大学定量生命科学研究所 ²同新領域創成科学研究科 ³徳島大学先端酵素学研究所 ⁴JSTさきがけキーワード： microRNA , mRNA , 遺伝子発現 , 相分離 , 1分子可視化技術 Keyword: microRNA , mRNA , 遺伝子発現 , 相分離 , 1分子可視化技術 pp.287-292

発行日 2025年1月25日 Published Date 2025/1/25

DOI https://doi.org/10.32118/ayu292040287

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参考文献 Reference

　microRNAは，わずか22塩基ほどの非常に小さなRNAであるにもかかわらず，“相補的な塩基配列を持つ遺伝子の発現を抑制する” という大きな役割を果たしている．ヒトでは500種類を超えるmicroRNA遺伝子が確認されており，mRNA全体の60％以上がmicroRNAの制御下にあるとされている．そのため，microRNAはあらゆる生命現象において中心的な役割を果たしており，ひとたびその機能が破綻すれば，がんをはじめとする種々の疾患を引き起こす．本稿では，生命科学・医学双方の観点から注目を集めるmicroRNAについて，その入門的な理解を目的に，相分離・計測技術といった本特集のトピックを交えつつ概説する．