特集 生命システムのロバストネスとは何か?
【第1部】細胞レベルのロバストネス 遺伝子発現のロバストネス
谷口 雄一
1
1理化学研究所生命システム研究センター 細胞遺伝子発現動態研究ユニット
キーワード:
Escherichia coli
,
mRNA
,
遺伝子発現
,
タンパク質生合成
,
ナノテクノロジー
,
ハイスループットスクリーニング法
,
遺伝子発現調節ネットワーク
,
光イメージング
,
単一細胞解析
,
一分子計測
,
ゆらぎ
Keyword:
Escherichia coli
,
RNA, Messenger
,
Protein Biosynthesis
,
Gene Expression
,
Nanotechnology
,
Gene Regulatory Networks
,
High-Throughput Screening Assays
,
Single-Cell Analysis
,
Optical Imaging
pp.13-18
発行日 2013年12月22日
Published Date 2013/12/22
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遺伝情報(ゲノムDNA)からのmRNA・タンパク質の発現は基本的にロバストではない.たとえゲノムが等しい細胞同士でも,内部環境の違いから1つ1つの細胞で行われる遺伝子発現には大きな差異が存在しており,しかもその量は絶えずゆらいでいる.ところが,筆者らの最近の研究により,こうした細胞ごとの遺伝子発現のばらつきの中には,一定の秩序性が存在していることがわかってきた.本稿では,遺伝子発現のばらつきの秩序性の性質とそれを決定づける仕組み,影響性について解説する.
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