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第1土曜特集 ゲノム解析時代の血液腫瘍学
がんゲノム医療におけるエキスパートパネルの進め方
How to perform molecular tumor board based on the genetic profiling test
遠西 大輔
1
Daisuke ENNISHI
1
1岡山大学病院ゲノム医療総合推進センター
キーワード:
がんゲノム医療
,
エキスパートパネル
,
がん遺伝子パネル検査
Keyword:
がんゲノム医療
,
エキスパートパネル
,
がん遺伝子パネル検査
pp.3-6
発行日 2025年1月4日
Published Date 2025/1/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu292010003
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がんドライバー遺伝子を特定し,その遺伝子を標的とした最適な治療を提示する,がんゲノム医療が実臨床に導入されている.わが国では,2019年6月には2つのがん遺伝子検査パネル検査が保険承認されたが,それ以降,がんゲノム医療を受ける患者数が急増し,現在までに8万人に超える症例で,がん遺伝子パネル検査が実施されている(2024年9月現在).このがんゲノム医療のなかでも中心的な役割を果たしているのがエキスパートパネルである.がんゲノム遺伝子パネル検査の結果を,ゲノム生物学や医療に精通した専門家により詳細に検討し,治療戦略を導く会議体であり,がんゲノム医療の実施には不可欠である.しかし,がん遺伝子パネル検査の承認当初の体制や要件がそのまま継続されており,課題も多く存在する.また,現在のがんゲノム医療の適応は固形腫瘍であるが,今後は造血器腫瘍におけるがんゲノム医療もはじまり,エキスパートパネルの役割や進め方についても造血器腫瘍の特性に合わせた形が必要となる.
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