特集 AI時代の医師のクリニカル・スキル—君は生き延びることができるか?
【コラム】
❶「がんゲノム医療」と「個別化医療」の今後
髙見澤 重賢
1
,
小山 隆文
1
1国立がん研究センター中央病院 先端医療科
キーワード:
AI
,
人工知能
,
がんゲノム医療
,
プレシジョン・メディシン
,
個別化医療
,
がん遺伝子パネル検査
,
エキスパートパネル
Keyword:
AI
,
人工知能
,
がんゲノム医療
,
プレシジョン・メディシン
,
個別化医療
,
がん遺伝子パネル検査
,
エキスパートパネル
pp.347-349
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203643
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Case(仮想)
2030年の腫瘍内科外来での一例
患者:Aさん、60歳、男性
現病歴:定期健康診断にて貧血が認められ、総合病院の腫瘍内科を受診した。血液検査・下部内視鏡検査・CT検査および内視鏡時の生検にて、ステージⅣの大腸がん(低分化腺がん)と診断された。
診断時に採取した生検検体を「がん遺伝子パネル検査」に提出し、その結果からAIにより、遺伝子B異常に対して分子標的薬C、遺伝子D異常に対して分子標的薬Eが治療薬の候補としてあがった。AIは、Aさんが糖尿病・高血圧・心疾患であるため、標準的な化学療法よりも分子標的薬Eを推奨した。これを踏まえ主治医は、分子標的薬Eに関連する文献を読み、受診時にがん遺伝子パネル検査の結果および治療方針の説明を行い、分子標的薬Eの投与を開始した。
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