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第1土曜特集 生殖医学――基礎研究と実地診療の進歩
着床と着床不全:生殖免疫
Implantation and recurrent implantation failure:reproductive immunological approach
福井 淳史
1
Atsushi FUKUI
1
1兵庫医科大学医学部産科婦人科
キーワード:
着床
,
反復着床不全(RIF)
,
NK細胞
,
T細胞
Keyword:
着床
,
反復着床不全(RIF)
,
NK細胞
,
T細胞
pp.975-980
発行日 2024年12月7日
Published Date 2024/12/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291100975
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妊娠の成立・維持には女性ホルモンや黄体ホルモンなどの内分泌系の関与は非常に重要であるが,NK細胞,T細胞など免疫担当細胞も子宮内膜に存在し,着床期から妊娠初期にかけてその数を増やしていき,妊娠の成立・維持に働いている.複数回の良好胚移植でも妊娠が成立しない反復着床不全(RIF)にも免疫が関与していることには異論がないものと思われるが,適切な評価法や治療法が確立されていないため,各種ガイドラインをみても免疫学的な検査法や治療法は推奨されていない.免疫学的検査では,適切な評価法と正常値が存在しないことが問題である.免疫学的治療はその有効性は認められているものの,十分なデータがないため治療は推奨されていない.これからのデータ蓄積が肝要であり,筆者らはエビデンスを構築していく必要がある.
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