Japanese
English
特集 不妊治療の現状と課題
着床不全と免疫異常
Immunological abnormalities in implantation failure
山谷 文乃
1
,
福井 淳史
1
,
柴原 浩章
1
Ayano YAMAYA
1
,
Atsushi FUKUI
1
,
Hiroaki SHIBAHARA
1
1兵庫医科大学産科婦人科
キーワード:
着床不全
,
T細胞
,
ナチュラルキラー(NK)細胞
Keyword:
着床不全
,
T細胞
,
ナチュラルキラー(NK)細胞
pp.684-687
発行日 2021年8月21日
Published Date 2021/8/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27807684
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着床,すなわち妊娠の成立には半分非自己(セミアログラフト)である胚を受け入れるため免疫寛容が起こるが,免疫寛容のメカニズムはさまざまな因子が複雑に絡み合い,妊娠の成立・維持が行われている.そのメカニズムは完全には解明されていないが,着床不全や不育症においてヘルパーT細胞(Th細胞)やナチュラルキラー細胞(NK細胞)などの免疫異常が関与していると報告されている.しかし,それらは報告によって一定しておらず,いまだ研究段階である.着床不全と免疫異常の関連性の解明は,着床不全に対する新たな治療法を提示する糸口となる可能性が高い.今回は,現在提唱されている検査法や異常であった場合の治療法について他国のガイドラインやレビュー,自験例も含めて報告する.
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